2018年6月のブログ記事

  • 空 白く煙り始め 少しずつ空気が水を含んでゆく じきに雨が降る 窓をかたかたと揺らす雨音 庭の芝はすでに濡れ一層あおく 花壇の土は一身に水を吸っていた 花だけが寂しげにうつむく 雨はひたすら穏やかだったが しかし確実に何かを蝕んでいった それは君の幸せを願う私の心であり 花を慈しむ君の優しさだった... 続きをみる

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  • 夕暮とある人

    暖かさと冷たさを含んだ秋の風が 君の髪を撫でる  糸よりも細い君の金色の髪が 芝生の緑に美しく映えて揺れている 早くも陽は西に傾き 君の疲れた顔を燈色に染める 僕たちは互いに言葉を捨てたまま ただ夕日からいつまでも目を離せないでいた 残された時間はもう僅かであると分かっているのに 耐えられなくなっ... 続きをみる

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